JR五能線白神岳登山口駅 ガイドハウス白神山荘駅から45分で登山口に到着。登山口には大きな駐車場と休憩室とトイレのある立派な建物がある。ここで、男女2人から アンケートにご協力をお願いしますと言われた。林野庁?からのアンケートは世界遺産の白神山地の入山に伴う一般常識が あるかどうかを問うている。この時は自分が歩くルートが緩衝地域か核心地域か分からなかったため、トンチンカンな答え を書いてしまった。登山道はこの建物の左側から伸びていて、右からの舗装道路に繋がる。更に上に行くと旧登山口がある。 ここで登山届けを出す。届けの用紙はなく、ノートに記入する方式だ。
白神岳登山口 旧登山口旧登山口から先は舗装のない普通の登山道になる。熊に逢いたくないので口で「リンリン」言いながら進む。登山口から 小一時間で二股分岐に到着。白神岳への登山道はここで二股コースとマテ山コースに分かれる。今回はマテ山コースを行く。 何度か小さな沢を渡ると「最後の水場」と書かれた札がある。これ以降は水場がないため、ここで水筒を満タンにする。
二股分岐 最後の水場最後の水場から1時間ほどでマテ山山頂に到着する。マテ山のマテの字は画像にあるように難しい漢字が当てられている が、この名の由来はこの付近からマテ貝が出たので付いた名前らしい。この字はマテ貝のマテである。山頂に展望はない。 ここで昼食を取り、更に2時間登ると稜線に出た。この2時間の間に、上から沢山の登山者が下ってきた。殆どの登山者は 先ほどの登山口の駐車場に車を止めて白神岳をピストンするらしい。稜線の分岐が十二湖分岐で、左に行くと十二湖、右に 行くと白神岳山頂である。
マテ山山頂 十二湖分岐山頂付近には立派なトイレがあり、そのすぐ横に避難小屋がある。避難小屋の中は3段になっていて、全部で30名程度が 宿泊可能だ。到着した時には一番上に先客が2人いて、上の方が暖かそうだったので自分も一番上に登り、早々と夕食の 準備を始める。床には銀マットが全面に敷き詰めてあり、狭いが快適な空間になっている。
トイレ 山頂避難小屋今回も無洗米を炊くことにする。焚き火缶に無洗米と水を入れてガスコンロの上で炊くと暫くしていい香りがしてくる。 その間、ビールを飲みながら先客と話をする。先客は昔の同僚で今は宮城と青森に別々に住んでいるとのこと。ご飯が炊けた ので今度はレトルトカレーを暖める。カレーを食べながら今度はお湯を沸かして焼酎に使う。先客に頂いた鰺ヶ沢の烏賊を 食べていると日没が近づいたので再び山頂へ向かう。ぼんやり見えていた岩木山が夕暮れになってハッキリ見えてきた。
白神岳山頂 夕暮れの山頂付近と岩木山(右)
朝の白神岳山頂付近 十二湖への道から白神山頂を振り返り見る白神岳山頂からアップダウンを繰り返しながら2時間ほどで大峰岳に到着。ここまで殆どと言っていいくらい展望なし。 大峰岳の山頂も展望はない。小休止の後、再び下り気味にアップダウンを繰り返すと1時間半ほどで崩山に到着する。ここ までもほぼ展望なし。ところが、崩山を過ぎて暫くすると展望が開けた。十二湖方面の海と海岸と平野が見える。
大峰岳 崩山山頂崩山からの下山道はまともな登山道である。十二湖から崩山に登る人が少なからず居るらしい。今回も3人の登山者に 出会った。下から登ってきた登山者「濡れませんでしたか?」と聞くと、「大丈夫でした」と言うのでここでカッパを脱ぎ 十二湖に下る。十二湖は崩山山頂から数えた湖の数が名前の由来だそうだが、実際には33の湖があるそうだ。十二湖に到着 するとすぐ左側に一番人気の青池がある。青池は水の色が不思議な青い色で、周囲の緑と対照的で神秘的な感じがする池だ。
崩山通過地点からの眺め 十二湖の一番人気「青池」青池から砂利道を下るとお土産などが売っているお店に到着。そこからは舗装道路となり、いくつかの池を通り過ぎると ビジタセンターがある。この中を見学しているとお腹がすいてきたので、王池の横の食堂で昼食を食べる。そこから定期バス で十二湖駅まで下る。このバスの運転手さんは観光を兼ねて景色のいい場所を解説しながら写真撮影のため止まってくれる。 今回は日本キャニオンで止まってくれた。観光案内をする定期バスは日本でもここだけだそうだ。
日本キャニオン 十二湖の定期バス十二湖駅でリゾートしらかみの指定席券を弘前駅まで購入し、20分ほど待って到着した列車に乗る。この電車は全席指定 である。車内のイベントスペースで行われる津軽三味線や津軽弁の昔話を聞きながら、眺めの良い海岸線を見るのが楽しい。 当然、手は缶ビールを握っている。
JR五能線十二湖駅 JR五能線リゾートしらかみ暫くして千畳敷駅に停車。15分の間に海岸に降りて景色を見る。深浦町の千畳敷海岸は1792年の地震で岩棚が隆起して できた地形だそうだ。
千畳敷海岸 リゾートしらかみの車内電車は海岸線を離れると津軽平野の中に入る。ここから弘前までは岩木山をぐるっと一周するように電車が走る。津軽平野 の中心にある五所川原駅は津軽鉄道への乗り換え駅でもある。リゾートしらかみはここでも暫く停車する。やがて電車は 弘前駅に到着。明日の食糧を買い込んで今夜の宿に向かった。
五所川原駅の津軽鉄道 電車から見える岩木山
弥生バス停から見た岩木山 1合目登山口リンゴ園の中を抜け、道が森の中に入るとすぐに1合目登山口の標識がある。ここで舗装道が終わり、一般登山道となる。 道ははっきりしているし標識もちゃんと整備されているが、人があまり通らない道のようだ。今日は「リンリン」唸るのを 止めてラジオを鳴らしながら歩くことにする。電波状態が良く青森のラジオ放送局の番組が綺麗に聞き取れる。最初は なだらかな道だったが、3合目を過ぎた辺りから傾斜が急になってきた。この辺りの森はほとんど全て明るいブナ林である。 かつて東北地方の森はほとんど全てブナ林だったと誰かが言ってたけれど、それもあながち嘘では無いような気がしてくる。
4合目 6合目ブナが少なくなり、笹が増え、やがて森林限界が近づくと展望が開ける。やっと見えた山頂方向にはガスがかかっていて がっかり。しかし、登っている内に次第に晴れてくる。
大岩 山頂方向を見る昭文社の地図には9合目から山頂までは道がわかりにくいので注意と書いてある。確かにわかりにくいが、それでも わずかに踏み跡があり、それを忠実に辿ると山頂に到着する。13時過ぎに岩木山山頂着。山頂には数人の登山客がいる。 一人の登山者が、弥生コースから登ってきたという私に「あのコースは年に数人しか歩かないと思うな〜」と言った。 なるほど道が荒れているはずだ。
9合目 岩木山山頂のトイレと避難小屋
山頂の社 岩木山山頂標識
山頂からリフト終点方向を見る 鳳鳴ヒュッテから見た山頂整備された歩きやすい道をどんどん歩き、焼け止まりヒュッテの前を飛ぶように通過して、山頂から2時間ほどで百沢 登山口に到着。スキー場の横の道を歩き、キャンプ場の横を抜けて舗装道路に出る。17時前に百沢温泉のバス停に到着。 30分ほどバスを待って弘前のホテルに戻った。
焼け止まりヒュッテの看板 百沢登山口
スキー場から見た岩木山 百沢温泉バス停
9月24日 JR白神岳登山口駅9:00〜登山口9:45〜二股分岐10:40〜最後の水場11:30〜マテ山(12:24〜12:56)〜十二湖分岐14:35〜白神岳14:53 9月25日 白神岳5:53〜大峰岳8:02〜崩山9:34〜青池11:13〜ビジタセンタ11:53〜王池バス停 9月26日 弥生バス停8:12〜登山口8:50〜6合目姥石11:09〜岩木山山頂(13:05〜13:57)〜鳳鳴ヒュッテ14:19〜 焼止まり避難小屋15:05〜姥石15:34〜登山口16:06〜百沢温泉前バス停16:40